2016年10月の約1か月間、ドイツからマイセンクリスタルのアーティスト、ロルフ・ホフマン氏が来日し、全国の百貨店で素晴らしいグラヴィール技術を披露いたしました。
ホフマン氏には、2014年のインタビューに引き続き、今回も忙しい合間にインタビューに快く応じてくださり、作品開発についての深いお話しをお伺いすることができました。
ホフマン氏のインタビューをご覧ください。
ロルフ・ホフマン氏インタビュー
マイセンクリスタルでは、一職人としてグラヴィールを担当する一方で、新柄開発やユニカート(一点もの)の制作も行っているホフマン氏。今回、一般作品とユニカート作品の制作について、お話をおうかがいしました。
― インタビュー中に登場した作品 ―
色被せ花瓶「春」
春:春の息吹を感じさせる、赤い花瓶に、桜、芍薬、水仙、カッコウをエングレーヴィングしました。
色被せ花瓶「夏」
夏:夏の暑さを思わせる、アンバーの花瓶に、ヒマワリ、バラ、ラベンダー、クワガタムシをエングレーヴィングしました。
色被せ花瓶「秋」
秋:実りの秋を表現した、緑色の花瓶に、カエデ、コスモス、トンボ、ブドウをエングレーヴィングしました。
色被せ花瓶「冬」
冬:冷たく澄んだ空気を思わせる、リラの花瓶に、ポインセチア、クリスマスローズ、アオガラをエングレーヴィングしました。
-また、ホフマン氏のユニカート(一点もの)は、特徴的なデザインで、大変目を惹きます。
色被せ花瓶「サバンナのゾウ」は、どういったところから、着想を得て、どういったところを見て欲しいと思っていますか?
R.H.:象のドキュメンタリー映画を見ていた際、躍動感のある象と、対照的に、サバンナの草木を描いたら面白いだろうなぁとイメージが湧いてきました。駆け抜ける象の肌を細かくグラヴィールしているので、そこを見ていただけたらと思います。
-色被せ花瓶「タコとクラゲ」はいかがですか?
R.H.:水族館で見た海の生き物が印象的で、タコ、クラゲ、小さな魚をデザインしました。シーブルーの色と、金魚鉢のような丸いフォームがデザインによく合っていると思います。また、水泡をイメージした丸いカットと小さな魚の一部は、酸磨きをする前に加工しているので、光が当たると煌きが生まれ、暗い海の中に光が入ったようになります。
― インタビュー中に登場した作品 ―
色被せ花瓶「サバンナのゾウ」
色被せ花瓶「タコとクラゲ」
-プライベートで、日本で、訪ねてみたい街はありますか?
R.H.:私が住んでいるところは、自然に囲まれた山に近い街なので、日本でも富士山に登ってみたいと思います。また、桜と紅葉の時期の京都も見てみたいです。ただ、桜も紅葉も楽しめるのは1週間程度と聞いていますので、難しいとは思いますが・・・
-日本の皆様に何かメッセージをお願いします。
R.H.: 日本のみなさんは大変親切ですし、文化も興味深く、今回の滞在で、日本のことがより好きになりました。ありがとうございます。(注:「ありがとうございます」の部分は、日本語でおっしゃいました。)